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トルコリラ見通し:トルコ中銀、再び市場を失望させる

トルコリラ見通し:トルコ中銀、再び市場を失望させる

Tetsuya Kimata, CFA, ストラテジスト
このページの内容

トルコ中銀は金融政策決定会合を開催し、利上げを実施したものの、利上げペースは前回会合同様、市場予想を下回るものであった。トルコリラの反転のためには、大幅利上げが必要であるが、テクニカル面では、TRY反転の兆しが出ている。

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サマリー

  • トルコ中銀、再度予想を下回る利上げ
  • 大統領の意向を尊重していることを示唆しているが、引き続きトルコ中銀の動向がTRYにとって鍵
  • このような中、テクニカル面ではトルコリラの反転の兆し?

トルコ中銀、利上げペース鈍化

トルコ中銀は金融政策決定会合を開催し、主要政策金利を15%から17.5%に利上げした。利上げは6月会合に続いて2会合連続である(前回は8.5%から15.0%に利上げ)。金融市場では、18.5%以上の利上げが予想されていたが、前回会合に続き、利上げ幅は市場予想を下回る幅であった。エルカン中銀新総裁が就任して以降、トルコ中銀は高いインフレ率抑制のために利上げを実施しているものの、利上げペースは緩やかなものに留まっている。

A graph of a graph showing the growth of a stock market  Description automatically generated

資料:Trading View

トルコ中銀の動向がTRYの鍵

エルドアン大統領はインフレ抑制のためには「高金利」ではなく、「低金利」が必要という、通常とは異なる主張をしている。エルカン氏が新たなトルコ中銀総裁に就任したことで、通常の金融政策への転換、インフレ抑制のために高い政策金利水準に引き上げることへの期待が高まっていた。しかしながら、インフレ率が約40%と依然として高い中、本来必要である利上げペースを鈍化させることは、インフレ抑制よりもエルドアン大統領の意向を尊重していることを示唆している。

次回会合以降も利上げペースを鈍化させた場合やインフレ鈍化の兆しに伴い、いち早く利下げに転換した場合、トルコ中銀の信用が一段と低下、通貨トルコリラの更なる下落を促す恐れがある。

前の中銀総裁のもとで、高インフレ下において低金利政策を取ってきた結果、中央銀行に対する信用が低下していたため、トルコの実質金利の水準と比べ、トルコリラは対ドル、対円で大きく下落している。

エルカン新中銀総裁もエルドアン大統領の意向に沿う金融政策を実施することを示唆しているものの、次回会合以降でインフレ抑制のための積極的な利上げスタンスを示した場合、既にトルコリラが大きく下落している中、低下している中央銀行の信用回復に伴いトルコリラが上昇する可能性もある。トルコ中銀の動向が今後もトルコリラの鍵となろう。

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資料:Trading Economics。実質金利は10年国債利回りと消費者物価の前年比に基づく。

米ドル/トルコリラの見通し

日足チャートで、米ドル高トルコリラ安の勢いが衰えてきていることを示唆する弱気の乖離(ダイバージェンス)が示現している。MACDラインも同様に米ドル安トルコリラ高トレンドへの転換を示唆する「デッドクロス」が成立している。

テクニカル面のシグナルに加え、昨日、トルコ中銀が市場予想を下回る利下げを実施した中でもトルコリラ安の進展は限定的であったことを勘案すると、米ドル安トルコリラ高トレンドへ転換しつつあることを示唆している。

しかしながら、トルコリラが上昇するためにはトルコ中銀の大幅な金融引き締めが必要である。トルコ中銀の金融引き締めスタンスが明確にならない限りは、下値(TRY高)の目処として、心理的節目である26.0レベルを超えてTRY高が進展する可能性は低いと見込む。

トルコ中銀が大幅な金融引き締めに転じた場合、6月金融政策決定会合前の水準である1米ドル当たり23.4975レベルを超えてトルコリラ高が進展する可能性が高まる。

USDTRY日足チャート

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資料:Trading View

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トルコリラ/日本円の見通し

USDTRY同様、テクニカル面では、トルコリラ安トレンドからの反転の下地が整いつつある。日足チャートで、MACDラインは「ゴールデンクロス」が成立、トルコリラ安トレンドの反転を示唆している。加えて、MACDにて強気の乖離(ダイバージェンス)が示現しており、トルコリラ安円高の勢いが衰えていることを示している。

トルコ中銀が大幅な金融引き締めに転じた場合、6月金融政策決定会合前の水準である1TRY当たり6.026レベルを超えてトルコリラ高が進展する可能性が高まる。

しかしながら、トルコ中銀の金融引き締めスタンスが明確にならない限りは、TRY高の進展余地は限定的であり、心理的節目である5.50レベルを超えてTRY高が進展する可能性は低いと見込む。

TRYJPYチャート

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資料:Trading View

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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著

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